薬指が長い男は性欲が強い? 指の長さ(2D:4D比)の研究を笑いながら読む

薬指が長い男は性欲が強い? 指の長さ(2D:4D比)の研究を笑いながら読む(イメージ写真)

この記事を読み始めた方の多くは、たぶんもう、自分の右手をじっと見ているはずです。人差し指と薬指、どちらが長いか。

「薬指が長い男は性欲が強い」。そんな話を聞けば、確かめずにはいられません。左手も見て、念のため指をそろえ直して、もう一度見る。気持ちはよく分かります。

この記事では、指の長さと性の関係を調べた研究を紹介しながら、どこまでが分かっていて、どこからが占いの域なのかを、笑いながら、でもまじめに整理します。

先に結論

  • 人差し指と薬指の長さの比は、お母さんのお腹の中で浴びた男性ホルモンの目安の一つと考えられている
  • ラットの研究では、薬指が長いオスほど性行動が活発だったという報告がある。ただし人で同じことが言えるかは分かっていない
  • 今の性欲を左右するのは、指ではなく、年齢、睡眠、ストレス、今の男性ホルモン、持病や薬

「2D:4D比」とは何か

研究の世界では、人差し指(第2指)の長さを薬指(第4指)の長さで割った値を「2D:4D比」と呼びます。比が小さいほど、薬指が相対的に長いということです。

一般に、男性は女性より比が小さい、つまり薬指が長めの傾向があります。この差は、お母さんのお腹の中にいる時期に、男性ホルモン(テストステロン)をどのくらい浴びたかと関係していると考えられています。指の長さは、生まれる前のホルモン環境の「なごり」かもしれない、というわけです。

測り方

手のひら側で、指の付け根のいちばん下のしわから、指先までを測ります。定規を当てるか、手のひらをコピー機やスキャナーで写して測る方法もあります。目で見て比べるだけだと、意外と見間違えます。

ラットの研究で分かったこと

日本の岡山大学の研究チームは、ラットを使ってこの指の比と性行動の関係を調べました。

その結果、初対面のメスとうまく交尾できたオスには、薬指が人差し指より長い個体が多く見られたそうです。こうしたオスは、交尾の回数が多く、射精までの時間が短く、勃起の力も強い傾向がありました。

さらに、メスのにおいがついた寝床とオスのにおいがついた寝床を用意したところ、薬指が長いオスほど、メスのにおいのほうに長く興味を示したといいます。研究者は、体の特徴から行動の傾向を理解する手がかりになるかもしれない、と話しています。

ただし、相手はラットです。ラットの交尾の成功と、人間の夫婦生活を同じ物差しで測るのは、さすがに無理があります。ラット界のモテ男の話として、ありがたく拝聴しておきましょう。

人では何が分かっているのか

人の2D:4D比も、長年たくさん研究されてきました。比が小さい人ほど、スポーツの成績がよい、リスクをとる傾向がある、といった報告もあります。

ところが、こうした研究は結果がそろわないことが多く、同じ傾向が確かめられなかった研究も少なくありません。関係があったとしても小さなもので、一人ひとりの性格や性欲を指の長さで言い当てることはできない、というのが大方の見方です。

もう一つ大事なのは、指の比が映しているのは、あくまで「生まれる前」のホルモン環境の目安だということです。大人になった今の男性ホルモンの量や、今の性欲の強さを表しているわけではありません。

つまり、薬指が長かった方は、ちょっといい気分になっていただいて結構です。人差し指が長かった方も、まったく落ち込む必要はありません。どちらにしても、今夜の元気とは別の話です。

今の性欲を左右するもの

40代・50代の性欲や活力に影響するのは、指よりもずっと身近なものです。

  • 今の男性ホルモン:年齢とともに少しずつ減り、減り方には個人差が大きい
  • 睡眠:男性ホルモンは眠っている間につくられる。寝不足は性欲の大敵
  • ストレスと疲れ:仕事の繁忙期に性欲が消えるのは、多くの人が経験済み
  • お腹まわりの脂肪:内臓脂肪は、男性ホルモンにもよくないと言われている
  • 持病や薬:糖尿病などの持病や、一部の薬が性欲や勃起に影響することがある
  • 心の状態:気分の落ち込みが、性欲の低下として表れることもある

指は変えられませんが、こちらはどれも、生活の見直しや医療機関への相談で向き合えるものです。

こんなときは相談を

性欲の低下に加えて、疲れやすい、気分が沈む、朝立ちが減った、汗をかきやすい、イライラしやすいといった変化が重なるときは、男性ホルモンの低下(男性更年期)が関係していることもあります。泌尿器科や男性更年期外来、かかりつけ医に相談してください。

気分の落ち込みや眠れない状態が2週間以上続くときは、心療内科や精神科への相談も考えてください。持病の薬を飲んでいる方は、自己判断でやめずに、処方した医師に性機能への影響を聞いてみてください。

体の変化が気になったときに

性欲や勃起の変化には、男性ホルモンだけでなく、血管や持病、薬もかかわります。勃起の変化が続く場合は、年齢だけでなく、血管や持病、服用中の薬が関係していることもあります。

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まとめ

人差し指と薬指の長さの比は、生まれる前に浴びた男性ホルモンの目安の一つと考えられています。ラットでは薬指が長いオスほど性行動が活発だったという報告がありますが、人で性欲を指から言い当てることはできません。今の性欲を左右するのは、今の男性ホルモン、睡眠、ストレス、体重、持病や薬です。指を眺めたあとは、気になる変化がないか、自分の生活と体にも目を向けてみてください。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断、治療効果の保証、特定製品の推奨を行うものではありません。持病や服用中の薬がある方、体の変化が続く方は、医師または薬剤師へ相談してください。